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水質分析 東京環境測定センター

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水質分析11(排水)   /  下水道法  特定施設
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水質分析15(その他)/  プールの水質基準    検査頻度    公衆浴場の水質基準と検査頻度

飲料水の水質分析

検査50項目の説明
省令番号 水質基準項目 説       明
1 一般細菌 一般細菌は、水の汚染状況、水道水の消毒効果や安全性等を判断する指標の1つです。直接、病原菌を示すものではありません。 一般細菌とは、標準寒天培地を用いて36±1℃で24±2時間培養した時、培地に集落を形成する細菌のことをいいます。 分類学的に特定のグループを意味するものではなく、一般細菌として検出される細菌の多くは病原菌ではありませんが、清浄な水には少なく、汚れている水程多い傾向にあります。 一般細菌が多量に検出される場合は、病原生物に汚染されている疑いがあります。
2 大腸菌 大腸菌は、人や温血動物の腸管内に存在し、糞便汚染の指標となります。塩素消毒された水道水から検出されることはなく、人や動物の腸管内に存在し、検出された場合は病原生物に汚染されている疑いがあります。 ここでいう大腸菌(Escherichia coli)とは、特定酵素基質培地法によってβ−グルクロニダーゼ活性を有すると判定された好気性又は通性嫌気性の細菌のことをいいます。 前記しましたように、大腸菌は人や温血動物の腸管に常在し、環境中での増殖はまれな為、糞便由来でない細菌も含む大腸菌群と比べて糞便汚染の指標としてより信頼ができます。 大腸菌は、他の糞便指標細菌と比較すると自然界では生存期間が短いと言われています。飲料水中に大腸菌が存在することは、直ちに対応が必要とされる危険な汚染である可能性を示しており、塩素消毒が完全であれば検出はされません。
3 カドミウム及びその化合物 カドミウム及びその化合物は、鉱山排水やカドミウム含有製品製造工場排水等から、河川水等に混入することがあり、イタイイタイ病の原因物質として知られています。 カドミウムは、亜鉛とともに自然界にごく微量でありますが存在していることが多く、 地表水、地下水中に亜鉛含量の1%以下の割合で存在していると言われています。 カドミウムの用途は充電式電池、ビニル安定剤のステアリン酸カドミウム等と広く、富山県の神通川流域に多発したイタイイタイ病は、1968年(昭和43年)5月8日に公害病に認定されました。 カドミウムにおける慢性中毒では肺気腫、腎障害、骨変化、タンパク尿の症状がみられます。
4 水銀及びその化合物 水銀及びその化合物は、水銀鉱床地帯を流れる河川や、鉱山排水、水銀製剤製造工場排水等の混入によって河川水等で検出されることがあります。 有機水銀化合物は水俣病の原因物質として知られています。水俣病の原因は、工場排水中のメチル水銀を摂取した魚介類を食したことが原因となっています。 水銀は、一般に無機水銀と有機水銀に分けられ、総水銀とは両者の合計量をいいます。 水銀の主要鉱物は辰砂(Hgs)。常温で唯一の液体金属で温度計、気圧計等の計器類の他に、各種水銀化合物の原料として、又電極、触媒、水銀灯等、幅広い用途があります。 水銀による急性中毒は口内炎、下痢、腎障害、慢性中毒では貧血、白血球減少を起こし、更に手足の知覚喪失、精神異常となります。
5 セレン及びその化合物 セレン及びその化合物は、光電池や半導体の材料として使用され、鉱山排水や金属精錬所、セレン製品製造所の排水等の混入によって河川水等で検出されることがあります。 セレン及びその化合物は、硫黄鉱床等から産出され、周期表では硫黄と同族ではありますが、金属性が大きいのが特徴です。 セレン及びその化合物は、光伝導性のある半導体で多くの同素体があり、光電池、整流器、複写機感光体等の電気材料、有機合成化学の触媒、色ガラス、顔料等、各種部門に広く使用されています。 金属セレンの毒性は少ないのですが、化合物には猛毒のものが多く、粘膜に刺激を与え、胃腸障害、肺炎等の症状を起こし、全身痙攣から死に至ることもあります。
6 鉛及びその化合物 鉛及びその化合物は、河川水では鉱山排水や工場排水等の混入によって、水道水では鉛管を使用している場合に検出されることがあります。 鉛及びその化合物は方鉛鉱、白鉛鉱を原料鉱として得られ、軟らかく加工しやすい金属なので、昔から水道管として使用されてきました。近年、水道管における鉛の使用は水道メータの前後等一部に限られています。かつては鉛の表面に酸化被膜ができ、鉛は溶けにくいといわれていましたが、最近ではその溶出が問題視され、水道事業体ではステンレス管等に切り替える傾向にあります。 鉛は神経系の障害や、貧血、頭痛、食欲不振、鉛疝痛等の中毒症状を呈することが知られています。
7 砒素及びその化合物 砒素及びその化合物は、半導体材料、顔料、農薬等の原料として使用されており、地質の影響のほか、鉱山排水、精錬排水、工場排水等の混入によって河川水等で検出されることがあります。 砒素及びその化合物は、自然界では銅、鉄、水銀、鉛、ニッケル等の鉱物と共存し自然水中に溶出します。 砒素化合物の毒性はその結合形によって異なり、通常、三価及び五価の砒素化合物として存在し、いずれも毒性を持ちますが、三価の砒素の方が五価の砒素よりも毒性が強く、可溶性無機ヒ素化合物を摂取すると急速に吸収され、肝臓、腎臓、消化管等に強く作用します。
8 六価クロム化合物 六価クロム化合物は、鉱山排水や工場排水等の混入によって河川水等で検出されることがあります。 ステンレス、革なめし、電池等に使用されております。 六価の形で存在しているクロムは、水に溶けてクロム酸及び重クロム酸を生成します。メッキ廃水に多量に含まれ、六価クロム塩を多量に摂取した場合、嘔吐、下痢、尿毒症等を引き起こし、致死量は成人の場合K2CrO7で0.5〜1gです。
9 シアン化物イオン及び塩化シアン シアン化物イオン及び塩化シアン工場排水等の混入によって河川水等で検出されることがあります。中でもシアン化カリウムは毒性が強く青酸カリとして知られています。 シアン化物イオン及び塩化シアンは、 自然水中には殆ど含まれていませんが、めっき工場、鉄鋼処理工場、都市ガス製造工場、塵埃焼却場の排水等から混入することがあります。 シアン化合物には、シアン化ナトリウム、シアン化カリウムのように水中でシアンイオン、シアン化水素を容易に生成する遊離型シアンと、フェリシアン化カリウム、フェロシアン化カリウムのように金属錯化合物を形成する錯塩シアンがあります。シアンは、めっき、鉄鋼製造、金銀の選鉱や多くの化学合成工業で使用されており、シアンは自然中には殆ど存在していません。又、含窒素化合物の燃焼によってもシアンが生じる場合があります。 シアン化合物には強い毒性があり、人の体内に入ると粘膜から吸収され、頭痛、吐き気等を引き起こし、死亡する場合もあります。
10 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素は、自然界のどこにでも存在しますが、窒素肥料、生活排水、下水等の混入によって河川水等で濃度が高くなることがあります。 窒素肥料や防腐剤等に使用されます。高濃度に含まれると幼児のチアノーゼ症の原因となる場合があります。
※硝酸態窒素 水中の硝酸イオン(NO3−)及び硝酸塩に含まれている窒素のことで、硝酸イオンは有機及び無機の窒素化合物の最終的酸化形です。硝酸態窒素を多量に含む水を摂取した場合、体内で細菌により硝酸塩は亜硝酸塩へと代謝され、亜硝酸塩は血液中でメトヘモグロビンを生成して呼吸酵素の働きを阻害しメトヘモグロビン血症を起こします。
※亜硝酸態窒素 水中の亜硝酸イオン(NO2−)又は亜硝酸塩に含まれている窒素のことで、水に混入したアンモニア態窒素が酸化されて生ずる場合が多いのですが、硝酸態窒素の還元によって生じる場合も多く、亜硝酸塩は赤血球のヘモグロビン(体内組織へ酸素を運搬する)と反応してメトヘモグロビンを生成し、呼吸酵素の働きを阻害するメトヘモグロビン血症を起こします。
体内で硝酸態窒素は亜硝酸態窒素へと速やかに変化する為、水道水質基準は硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の合計量となります。
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11 弗素及びその化合物 弗素及びその化合物は、殆どの自然水中に含まれますが、地質や弗化物使用工場の排水等の混入によって河川水等で検出されます。自然界に広く分布しているホタル石は弗化カリウムが主成分である為、日本でも特に温泉地帯の地下水や河川水に多く含まれることがあります。 弗素及びその化合物の含まれた高濃度の水を長期間飲むと斑状歯(歯牙の慢性弗素中毒)の症状が現れることがありますが、 飲用水中に適量の場合は、う歯(虫歯)の予防に効果があるといわれています。
12 硼素及びその化合物 硼素及びその化合物は、火山地帯の地下水や温泉、ガラス工場や金属表面加工の工場排水等の混入によって河川水等で検出されることがあります。 硼素及びその化合物が自然水中に含まれることはまれで、火山地域の地下水、温泉水に含まれることがあり、温泉水にはメタホ硼酸の形で含まれることがあります。 硼酸を少量摂取した場合には緩和な生理作用を示すに過ぎませんが、多量の時には消化器、神経中枢等に影響を及ぼし、硼素による中毒症状は、一般に胃腸障害、皮膚紅疹、抑うつ症を伴う中枢神経刺激の症状となります。
13 四塩化炭素 四塩化炭素は、化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニング等に使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られています。 四塩化炭素は、テトラクロロメタン、ベンジノホルムともいい、比重1.59(20℃)、融点−23℃、沸点76.5℃の無色透明な液体で水に対する溶解度は800mg/l(25℃)で、アルコール、エーテル、クロロホルム等に混和します。蒸気圧は115mmHg(25℃)で、液化塩素に不純物として存在することがあります。 四塩化炭素の毒性は肝臓の感受性が最も高く、脂肪浸潤、肝細胞内酵素の遊離、細胞内酵素活性の抑制、炎症が起こり、最終的に肝細胞壊死を引き起こします。
14 1,4-ジオキサン 1,4-ジオキサンは、染料の溶剤、ワックス、オイル等に使用される特異的な臭気のある無色の液体の合成有機化合物で、工場排水等から混入することがあります。 1,4-ジオキサンは、溶剤や1,1,1−トリクロロエタン安定剤等の用途に使用されるほか、ポリエキシエチレン系非イオン界面活性剤及びその硫酸エステルの製造工程において副生し、洗剤等の製品中に不純物として存在します。 1,4-ジオキサンの毒性は目に強い刺激性を有し、肝臓、腎臓、中枢神経に影響を与え、又、皮膚の脱脂を起こすことがあります。人に対しては、弱い遺伝毒性しか示されておりませんが、多臓器での腫瘍を誘発することが報告されています。 IARCでは、1,4-ジオキサンを、人への発癌性の可能性があるとして、Group2Bに分類しています。
15 シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレンは、溶剤、香料、熱可塑性樹脂の製造に使用される地下水汚染物質の1つです。 化学合成品はシス体とトランス体の混合物であり、水には難溶ですが、各種の有機溶剤には易溶であり、化学合成の中間体等にも使用されます。 人に対して麻酔作用があるとの報告以外には報告例がありません。 シス-1,2-ジクロロエチレンの環境中への放出は、製造過程及び溶剤として使用する過程で起き、揮発性の為、その多くが大気中に移行します。ですので地表水を汚染したシス-1,2-ジクロロエチレンは速やかに大気中に揮散し、土壌に浸透すると吸着されにくく、地下水中に長期間滞留してしまいます。地中のトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンが還元状態で微生物分解を受けると、シス-1,2-ジクロロエチレンが生成され、地下水中では、多くの場合トリクロロエチレンと共存しています。シス体とトランス体の混合物の毒性はLD50(ラット経口)770mg/kgで、単回投与によりラットの肝アルカリホスファターゼが顕著に増加し、多量に摂取した場合には、腹痛、咳、咽頭痛、めまい、吐き気、嗜眠、脱力感、意識喪失、嘔吐等の急性症状がみられます。
16 ジクロロメタン ジクロロメタンは、塗料の剥離剤、プリント基板の洗浄剤、油脂、溶剤等に使用されます。揮発性有機化合物で地下水汚染物質の1つです。 ジクロロメタンは、沸点40℃の無色の液体で合成有機化学物質であり、自然界には存在しません。 ジクロロメタンは、殺虫剤、塗料、ニス、塗料剥離剤、食品加工中の脱脂処理及び洗浄液等としても使われ、表流水中に排出されたジクロロメタンは大気中に揮散し数日から数週間で分解しますが、地上に排出されたジクロロメタンは容易に地下水に移行し、長期間残留します。 ジクロロメタンの毒性はLD50(ラット経口)2,121mg/kg、(マウス経口)1,987mg/kgであり、又、1.3mg/kg体重の単回投与では、呼吸困難、運動失調、チアノーゼ及び昏睡が認められ、多量に摂取した場合には、腹痛、めまい、し眠、頭痛、吐き気、脱力感、意識喪失の急性症状がみられます。
17 テトラクロロエチレン テトラクロロエチレンは、ドライクリーニング、金属の脱脂洗浄剤等に使用される地下水汚染物質の1つです。 テトラクロロエテン、パークレン、パークロロエチレンともいい、比重1.62(20℃)、融点22.4℃、沸点121.2℃の液体です。蒸気圧19mmHgで水に対する溶解度は150mg/l(25℃)。 このテトラクロロエチレンは使用後排出され、土壌中を移行して直ちに地下水中に入り、地下水汚染物質の一つとなっています。地下水中では数カ月から数年間にわたって残留し、トリクロロエチレンに比べて尿中代謝物排泄ははるかに少なくなっています。 テトラクロロエチレンの毒性はLD50(ラット経口)8.85g/kgで、肝腎障害や中枢神経抑制作用があり、又、肝癌の発生も認められています。多量に摂取した場合には、腹痛、めまい、し眠、頭痛、吐き気、脱力感、意識喪失の急性症状がみられます。
18 トリクロロエチレン トリクロロエチレンは、ドライクリーニング、金属の脱脂洗浄剤、生ゴム、染料油脂等に使用される地下水汚染物質の1つです。 トリクロロエチレンは、TCE、トリクレン、トリクロロエテンとも言い、比重1.4(25℃)、融点−86.4℃、沸点86.7℃の無色透明の液体で蒸気圧77mmHg(25℃)。水に対する溶解度1g/l(20℃)。 トリクロロエチレンは、環境に放出されて地下水汚染を起こし、更に地下水中に長期間残留し、分解してジクロロエチレンや塩化ビニルになります。又、テトラクロロエチレンの分解によって生成することもあります。 トリクロロエチレンの体内吸収では抱水クロラールを経てトリクロロ酢酸に代謝され、毒性はLD50(ラット経口)4.92g/kgで、発癌性も認められ、多量に摂取した場合の急性症状は、腹痛、めまい、し眠、頭痛、脱力感、吐き気、意識喪失があります。
19 ベンゼン ベンゼンは、染料、合成ゴム、合成洗剤、医薬品等の原料、或いはそれらの溶剤として広く使用されており、地下水汚染物質の1つです。 ベンゼンは、揮発性のある無色の液体で、芳香族特有の芳香があり、引火性が大きく、エタノール及びエーテルとは全ての割合で混合するほか、多くの有機溶媒に可溶ですが、水には難溶です。置換、付加及び開裂の三つの反応が起こり、多種の芳香族化合物を生成します。 ベンゼンは、溶剤、燃料、アルコール変性剤等としても重要です。 ベンゼンは、発癌性を有し、その毒性はLD50(ラット、マウス経口)1〜10g/kgで、発癌性や骨髄形成不全、リンパ球減少症も認められ、多量に摂取した場合の急性症状は、腹痛、咽頭痛、嘔吐があります。
20 塩素酸 塩素酸は、消毒剤の次亜塩素酸ナトリウム及び二酸化塩素の分解生成物です。 この塩素酸は、主に漂白剤として使用されており、二酸化塩素を浄水過程で酸化剤として使用した場合に検査を行うことが望ましいとされている項目です。 亜塩素酸塩、塩素酸塩から合成される二酸化塩素を処理水中に投入した場合に分解生成物として亜塩素酸イオン、塩素酸イオンが生成します。赤血球中のヘモグロビンが亜塩素酸塩により酸化され、メトヘモグロビンを形成することによる中毒症が知られています。
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21 クロロ酢酸 クロロ酢酸は、原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸等の腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されます。 このクロロ酢酸は、刺激臭のある無色の結晶であり、除草剤、チューインガム可塑剤、塩化ビニル可塑剤、医薬品、アミン酸等合成、香料、キレート剤、界面活性剤として使用されています。クロロ酢酸等のハロゲン化酢酸類は、水道水中の有機物質や臭素及び消毒剤(塩素)が反応して生成される消毒副生成物の一つです。 クロロ酢酸の毒性はLD50(ラット経口)55mg/kgで、皮膚や鼻、目の粘膜を腐食し、変異原性が認められております。
22 クロロホルム クロロホルムは、水中の有機物質と浄水処理における塩素消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの一成分です。 このクロロホルムは比重1.49(20℃)、融点−63.5℃、沸点61.2℃の無色透明の液体で、甘い刺激臭があります。水に対する溶解度は0.28g/100g(20℃)で、エタノール、エーテル等には易溶です。 クロロホルムの主な用途として医薬品、溶剤、有機合成の原料等があります。 クロロホルムには強い麻酔作用があり、肝臓、腎細尿管、心臓等に細胞毒として作用し、又、動物実験によって腎腫瘍や肝癌等の発癌性が確認されています。低濃度の慢性毒性では胃腸、肝腎障害が起こり、高濃度では反射機能の喪失、感覚麻痺、呼吸停止等が起こります。
23 ジクロロ酢酸 ジクロロ酢酸は、刺激臭のある無色の液体で、ジクロロ酢酸等のハロゲン化酢酸類は、浄水過程において水道原水中の有機物質や臭素及び消毒剤(塩素)が反応して生成される消毒副生成物物質の一つです。 マウスに75週にわたってジクロロ酢酸を飲水投与した結果、最大無作用量は50mg/kg/日で、慢性試験で発癌性を示す根拠は認められておりません。 ジクロロ酢酸は、IARCでは人発癌性物質として分類できないとして、Group3に分類されています。
24 ジブロモクロロメタン ジブロモクロロメタンは、水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの一成分です。 このジブロモクロロメタンは、浄水処理過程で使われる消毒剤の塩素と水中のフミン質等の有機物質が反応して生成され、生成量は原水中の臭素イオンに大きく影響されます。 写真工業の排水や海水の影響を受けやすいところ、又、塩分を含む地下水で臭素化トリハロメタンが多く、ジブロモクロロメタンの毒性はLD50(雄マウス経口)800mg/kg、(雌マウス経口)1,200mg/kg。米国家毒性プログラムNTP(1985)でのマウスによる2年間の経口投与実験では、肝の脂肪変性、腎ネフローゼが認められています。
25 臭素酸 臭素酸は、原水中の臭化物イオンが高度浄水処理のオゾンと反応して生成され、 自然水中には殆ど含まれていませんが、生活排水や工場排水から混入することがあります。 臭素酸の最も一般的な形態が臭素酸カリウムと臭素酸ナトリウムで、臭素酸カリウムは小麦粉改良材として、臭素酸ナトリウムは分析用試薬、毛髪のコールドウェーブ用薬品等に使用されています。 又、消毒剤としての次亜塩素酸ナトリウム生成時に、不純物の臭素が酸化され、臭素酸が生成されます。 臭素酸の毒性影響には、腹痛、中枢神経系の機能低下、呼吸困難、肺浮腫、腎機能低下、聴覚障害等及び発癌性が報告されており、人が摂取すると消化管から速やかに吸収され、肝臓でグルタチオン抱合された後臭化物に還元されます。 臭素酸を、IARCでは実験動物の発癌性に関しては十分な証拠があるとして、Group2Bに分類しています。
26 総トリハロメタン 水中の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成されるクロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムの4物質を総称して総トリハロメタンといいます。 メタン(CH4)の水素原子3個が、塩素、臭素、或いはヨウ素に置換された有機ハロゲン化合物の総称でTHMと略称されており、これらのうち、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの各濃度の合計が総トリハロメタン(TTHM)です。 水道水中のトリハロメタンは、水道原水中に存在するフミン質等の有機物を前駆物質として、塩素処理によって生成され、中でもクロロホルムは発癌物質であることが明らかとなっています。
27 トリクロロ酢酸 トリクロロ酢酸は、原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸等の腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物質の一つです。 このトリクロロ酢酸は、刺激臭のある無色で吸湿性の結晶で、医薬品の原料、除草剤、腐食剤、角質溶解剤、塗装剥離剤、除タンパク剤、生体内タンパク・脂質の分画剤として使用されています。 トリクロロ酢酸は、マウスで肝腫瘍を引き起こしますが、変異原性や染色異常などのin vitro系の試験では陰性及び陽性の結果が混在して報告されており、IARCでは人発癌性物質として分類できないとしてGroup3に分類されています。
28 ブロモジクロロメタン ブロモジクロロメタンは、水中の有機物質と浄水処理過程で使われる消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの一成分です。 ブロモジクロロメタンの生成量は原水中の臭素イオンに大きく影響され、写真工業の排水や海水の影響を受けやすい所、又、塩分を含む地下水で臭素化トリハロメタンが多くなっています。 ブロモジクロロメタンの毒性はLD50(雄マウス経口)450mg/kg、(雌マウス経口)900mg/kgで、米国家毒性プログラムNTP(1987)では、マウスによる2年間の経口投与実験では、腎細胞肥大、肝の脂肪変性のほか腎臓の腺腫と腺癌、肝細胞の腺腫と腺癌が報告されています。
29 ブロモホルム ブロモホルムは、水中の有機物質と浄水処理過程で使われる消毒剤の塩素が反応して生成されるトリハロメタンの一成分です。 このブロモホルムの生成量は原水中の臭素イオンに大きく影響され、写真工業の排水や海水の影響を受けやすい所、又、塩分を含む地下水で臭素化トリハロメタンが多くなっています。 ブロモホルムの毒性はLD50(雄マウス経口)450mg/kg、(雌マウス経口)900mg/kgで、米国家毒性プログラムNTP(1987)では、マウスによる2年間の経口投与実験では、腎細胞肥大、肝の脂肪変性のほか腎臓の腺腫と腺癌、肝細胞の腺腫と腺癌が報告されています。
30 ホルムアルデヒド ホルムアルデヒドは、特徴的な臭気のある気体で、有機溶媒に易溶であり、浄水過程で水中のアミン等の有機物質と塩素、オゾン等の消毒剤が反応して生成されます。 このホルムアルデヒドは、合成樹脂の原料、農薬、住居や船舶の消毒剤として使用されており、合成樹脂工場等の排水から混入することがあります。 主要な構成物資として、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒド等があり、エポキシ樹脂塗料及びアクリル樹脂塗料の原料としても使用されています。又、土壌燻蒸剤として線虫等の駆除に使用されたり、野菜、樹木の苗木等の防除にも使用されています。 ホルムアルデヒドの人への健康影響としては、内服した時、呼吸困難、めまい、嘔吐、口腔及び胃に炎症が起き、吸入曝露試験では発癌性を示し、鼻と喉の灼熱感、頭痛、吐き気等が起こり、短期暴露の場合、眼、皮膚、気道に対して腐食性があり、肺水腫を起こすこともあります。 高濃度で死に至ることもありますが、経口曝露では明らかな発癌性は示していません。
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31 亜鉛及びその化合物 亜鉛及びその化合物は、自然水中に微量に含まれますが、高濃度の亜鉛は鉱山排水、工場排水等の混入や亜鉛メッキ鋼管からの溶出により検出されることがあり、味の異常や白濁の原因となります。 水道水で高濃度の亜鉛が検出される場合は、その殆どが給水管等の亜鉛引き鋼管からの溶出によるものです。又、5mg/l以上含まれると収れん味を呈します。 亜鉛及びその化合物の毒性は比較的弱いのですが、高濃度の場合には腹痛、嘔吐、下痢等の中毒症状をもたらすことがあります。
32 アルミニウム及びその化合物 アルミニウム及びその化合物は、土壌中に最も多く含まれる金属で、水道水では水処理に用いられる凝集剤に由来して検出されることがあり、白濁の原因となります。又、鉱山排水、工場排水、温泉水等からも混入します。 アルミニウム及びその化合物は、自然水中の含有量は少量ですが、地球上に広く分布し、地球の表面に存在する元素で3番目に多く、金属では最も多い金属元素です。比重が2.6で、錆にくく、かなり丈夫なので航空機、自動車、建築物等に使われています。 アルミニウムの化合物である明礬は昔から水の清澄剤として、又、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウムも水道水の水処理剤として用いられていますが、濃度が高いと白濁水の原因となってしまいます。
33 鉄及びその化合物 鉄及びその化合物は、自然水にも含まれ、水道水では鉄管に由来して検出され、高濃度になると不快な臭味を与え、布地や器物等を赤褐色に着色する原因となります。 鉱山排水、工場排水から混入することもあります。 クラーク数は4.7で、酸素、珪素、アルミニウムについで地球で4番目に多い元素であり、地表水中ではFe(OH)3として懸濁して存在しています。 又、泥炭地等の有機物の多い所ではコロイド性の有機錯体として存在します。 0.3mg/l以上溶解すると、水に色がつきはじめ赤水の原因となり、臭気や苦味を与えます (0.5mg/l)。鉄は栄養上、1人1日当たり約10mg以上必要とされています。 鉄塩の毒性はLD50(マウス経口)300〜600mg/kg、LD50(ラット経口)800〜2,000mg/kgです。急性毒性は、うつ病、昏睡、呼吸障害や心拍停止等があります。
34 銅及びその化合物 銅及びその化合物は、銅山排水、工場排水等の混入や給水装置等に使用される銅管や湯沸器に使われる銅管等からの溶出に由来して検出されることがあります。 天然には主として硫化物(黄銅鉱、班銅鉱、輝銅鉱)の形で産出され、電線、合金、貨幣、彫刻、メッキ、農薬等多くの分野に用いられています。銅イオンを1.0mg/l以上含む水は金属味を帯び、着色(青色)を与えます。 人にとって銅は必須元素であり、成人の必要量は1日に約2mgとされています。 銅化合物は藻類、黴類、無脊椎動物に対しては強い毒物ですが、哺乳類に対しては蓄積性が認められないので慢性中毒の恐れは少ないといえます。
35 ナトリウム及びその化合物 ナトリウム及びその化合物は、海水や岩石、動植物の体内等自然界に広く存在し、工場排水や海水の混入、塩素処理等の水処理により増加した場合、味覚を損なう原因となります。 地殻中にも広く分布し、海水中には約10g/l含まれ、又、岩塩として巨大な鉱床をつくります。 ナトリウムイオンは動物体内の生理に重要な役割を果たしおり、ナトリウムと高血圧との関係はよく論じられますが、1日1.6〜9.6gの摂取量では人の健康に何ら影響はないとみられています。
36 マンガン及びその化合物 マンガン及びその化合物は、地殻中に広く分布し、軟マンガン鉱等に多く含まれており、自然水中に含まれるマンガン及びその化合物は主に地質からで、鉱山排水、工場排水の混入によって河川水等で増加することもあります。水道水では、微量でも色度が増加したり、黒い水の原因になる場合があります。 マンガンは生理的に不可欠の元素で、炭水化物の代謝等に関与しますが、水道水中にマンガンが多いと、浄水に黒い色をつけるので好ましくありません。 マンガンを過剰摂取すると全身倦怠感、頭痛、不眠、言語不明瞭等の中毒症状を起こします。
37 塩化物イオン 塩化物イオンは、水中に溶存している塩化物中の塩素のことで自然水中に含まれ、地質や海水の浸透、下水、家庭・工場排水等の混入によって増加することがあり、味覚を損なう原因となります。 塩化物イオンは硝酸銀と反応して塩化銀の白色沈澱を生ずる為、測定にはこの性質を利用した硝酸銀法(モール法)があります。多量の塩化物イオンは水に味をつけたり、鉄管等の腐食を促進する傾向があります。 塩化物の毒性は陽イオンの種類によって異なっており、塩化物イオン自体の毒性は知られていません。しかし、2.5mg/l以上の濃度の塩化ナトリウムを含む飲料水を過剰に飲用していると高血圧症を引き起こすと報告されています。
38 カルシウム、マグネシウム等(硬度) 主として地質によるもので、多いと石鹸の泡立ちや味覚に影響を与えます。美味しい水は適度に含んでいることも要件となっています。硬度を多く含む水を硬水、少ない水を軟水といい、数値が低いと癖のない味となり、高いと好き嫌いが出ます。
※カルシウム アルカリ土壌金属の一つで、展性・延性があり、自然界には遊離状態で産出されず、炭酸塩及び珪酸塩として広く多量に存在しています。水中ではカルシウムイオン(Ca2+)として存在し、硬度の主体をなしています。その起源は地質によるものが主ですが、他にコンクリート構造物からの溶出、海水、工場排水及び温泉等の混入に由来するものがあります。原子吸光分析法により波長422.7nmの吸光度を測定する方法やカルシウム硬度による測定方法(EDTA法)等があります。
※マグネシウム アルカリ土類金属の一つで、自然界では単体としては存在せず、炭酸塩、珪酸塩、硫酸塩及び塩化物等として広く多量に存在します。水中にはマグネシウムイオンとして存在し、カルシウムイオンとともに硬度の主体をなしています。その成因は主に地質に由来しますが、鉱山排水、工場排水、海水及び温泉等の混入によることもあります。原子吸光分析法により波長285.2nmで吸光度を測定する方法や総硬度とカルシウム硬度の差から求める測定法があります。 健康障害としては、硬度が高過ぎると胃腸を害して下痢を起こしたりします。
39 蒸発残留物 蒸発残留物とは、水を蒸発させた時に得られる残留物のことで、主な成分はカルシウム、マグネシウム、珪酸等の塩類及び有機物です。主にミネラルの含有量を示し、数値が高い程苦み、渋み等を付けますが、適度であると円やかな味になります。 健康への影響は殆ど生じません。
40 陰イオン界面活性剤 陰イオン界面活性剤とは、界面活性剤のうち、水溶液中で電離して活性剤の主体が陰イオンになるもので、合成洗剤の有効成分を成し、生活排水や工場排水等の混入に由来し、高濃度に含まれると泡立ちの原因となり、汚濁の重要な指標です。 洗濯・台所用洗剤、化粧品や医薬品等で利用されます。その毒性は殆ど認められません。
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41 ジェオスミン(黴臭物質) ジェオスミンは、湖沼や貯水池及び汚濁の進行した河川の停滞水域で、放線菌や植物プランクトンの藍藻類アナベナ等によって産生される黴臭の原因物質です。 その毒性は殆ど認められません。
42 2-メチルイソボルネオール(黴臭物質) 2-メチルイソボルネオールは、湖沼や貯水池及び汚濁の進行した河川の停滞水域で放線菌や植物プランクトンの藍藻類フォルミジウムやオシラトリア等によって産生される黴臭の原因物質です。 その毒性は殆ど認められません。
43 非イオン界面活性剤 非イオン界面活性剤とは、界面活性剤のうち、イオンに解離する基を持たない物質の総称で、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が知られています。 非イオン界面活性剤は合成洗剤や乳化剤の成分で、生活排水や工場排水等の混入に由来し、高濃度に含まれると泡立ちの原因となります。 非イオン界面活性剤は、洗浄剤、乳化剤、分散剤、消泡剤、潤滑油、化粧品、流出油の処理剤等に使用されています。 非イオン界面活性剤の毒性は、一般に陰イオン界面活性剤に比べ低く、健康への影響は殆ど生じません。
44 フェノール類 フェノール類とは、芳香族化合物のベンゼン環の水素が水酸基で置換された化合物の総称で、環境汚染に関連するものは主としてフェノール(石炭酸)、o−,m−,p−クレゾール、クロロフェノール等があります。 工場排水等の混入によって河川水等で検出されることがあり、微量であっても塩素と反応し異臭味の原因となります。 自然水中には殆ど含まれていませんが、合成樹脂、界面活性剤などの原料として大量に使用されている為、消毒剤、防腐剤、合成樹脂、染料工場の排水等から混入することがあります。 フェノール類が極微量でも含まれていると、水の塩素処理過程で消毒用塩素と反応してクロロフェノール類が生成され、異臭味の原因になります。 合成樹脂、界面活性剤などの原料として大量に使用されています。
45 有機物(全有機炭素(TOC)の量) 有機物(全有機炭素(TOC)の量)とは、種々の有機化合物から構成されている水中の全有機炭素(TOC:Total Organic Carbon)の炭素量をいい、水中に含まれる有機物総量の指標として用いることができる為、原水の有機性汚濁の状況や浄水処理過程における水の処理性評価にも利用しています。又、溶存有機炭素(DOC)も有機性汚濁の指標として用いられています。 土壌に起因するほか、し尿、下水、工場排水等の混入によっても増加し、多いと水の味に影響をもたらします。 水道水では、数値が高い程苦み、渋み等を付けます。
46 pH値 pH値とは、水素イオンのモル濃度(水素イオン濃度)の逆数の常用対数値で、水の酸性或いはアルカリ性の強さを表しています。0から14の数値で表され、pH7が中性、7から小さくなる程酸性に、7より大きくなる程アルカリ性(塩基性)になります。 水の基本的な指標の一つであり、理化学的水質、生物学的水質、浄水処理効果、管路の腐食等に関係する重要な因子であり、測定法はガラス電極法(pH計)があります。
47 水に溶けている物質、濃度により味の感じ方が異なり、水質異常の判断の基本的な指標となっています。 地質由来や下水、産業排水等の混入及びプランクトン等の繁殖のほか配管の腐食が原因で味を付ける場合があります。 又、海岸地帯では海水の影響を受け、塩味を感じることもあります。 異常な味は不快感を与えるので飲用には適しません。
48 臭気 水に溶けている物質、濃度により臭いの感じ方が異なり、水質異常の判断の基本的な指標となっています。 植物プランクトンの繁殖、下水、産業排水等の混入、地質等により臭気を付ける場合があります。 水道において問題となる臭気物質は、藻類や放線菌等の生物に起因するかび臭物質、フェノールなどの有機化合物が主です。異常な臭気は不快感を与えるので飲用には適しません。
49 色度 水中に含まれる溶解性物質及びコロイド性物質が呈する黄褐色の程度を言い。原水においては、主に地質に由来するフミン質、フミン酸鉄による呈色と同じ色調の色について測定されます。 水道水においては配管等からの鉄の溶出等によって色度が高くなることがあり、精製水1リットル中に白金イオン1mg及びコバルトイオン0.5mgを含む時の呈色に相当するものを1度としています。
50 濁度 濁度は、水の濁りをポリスチレン系粒子(5種類)を濁質の標準液とし、これと比較して測定します。 水道において原水濁度は浄水処理に大きな影響を与え、浄水管理上の指標となり、又、給水栓中の濁りは、給・配水施設や管の異常を示すものとして重要です。 河川水では、降雨や融雪等の影響で値が著しく変動する場合があります。
残留塩素 残留塩素とは、塩素消毒後に水道水中に残留した有効塩素のことで、次亜塩素酸等の遊離有効塩素(遊離残留塩素)とクロラミンのような結合有効塩素(結合残留塩素)に区分されています。 残留塩素の測定にはDPD法、ポーラログラフ法及び吸光光度法があり、衛生上の措置として給水の残留塩素を遊離残留塩素として0.1mg/l(結合残留塩素の場合は0.4mg/l)以上保持するよう水道法施行規則17条で規定していますが上限は決まっていません。
有機隣(食品衛生法) 有機隣とは、パラチオン、メチルパラチオン、EPN及びメチルジメトンの4種の有機隣系農薬を指します。これらはいずれも強力な殺虫剤である反面、人や動物に対する毒性が極めて強く、現在はEPN以外は製造及び使用が禁止されています。環境水中で検出されなくなり水道法からも削除されていますが、食品製造に使用する水に対する基準は平成4年以前の水道法の基準に準拠することとなっている為に項目が残っています。 検出される原因としては、農薬等の散布による混入の疑いがあり、嘔吐、下痢、言語障害、意識混濁を起こします。
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水質管理目標設定項目の説明
省令番号 水質目標項目 説       明
1 アンチモン及びその化合物 アンチモン及びその化合物は天然水中には殆ど存在せず、半導体材料等に使用され、汚染源は工場排水や鉱山排水等があります。目標値は、毒性を考慮して定められています。 アンチモンは、半導体材料の他、潤滑剤、弾薬、陶器、硝子等材料成分として主に使われています。 三価アンチモンは容易に赤血球に取り込まれてしまいますが、、五価アンチモンは取り込まれません。飲料水中のアンチモンの形態が毒性の鍵となりますが、飲料水中のアンチモンは殆どが、弱毒性型の五価アンチモン、オキソ-陰イオン型と思われます。 アンチモンの人への健康影響では、嘔吐、下痢が知られており、三価アンチモンの発癌性はグループ2Bに分類されていますが、この判断となった知見の殆どは、水に不溶な粒子による吸入暴露によるものであり、水溶性アンチモンの経口摂取による発癌性を示す知見は知られていません。
2 ウラン及びその化合物 ウラン及びその化合物は、天然に存在する放射性元素で、地殻の岩石や海水中に広く薄く分布しています。目標値は毒性を考慮して定められています。 ウランは、ごく微量ですが地球の表面の近くの岩石(特に花崗岩)、ウランを含む鉱石や廃棄された選鉱屑からの溶出、核物質使用工場からの排出、石炭及び他の燃料の燃焼、ウランを含む隣酸肥料の使用に等により環境中に放出をされます。 ウラン化合物はガラス、磁器の着色剤、光電管にも使用されていますが、主に原子炉の核燃料として使用されています。 ウランの健康影響としては化学毒性による眼粘膜刺激、催涙及び結膜炎、吸入による気道刺激、腎障害等があり、放射線障害による肺癌、リンパ腫の増加等があります。
3 ニッケル及びその化合物 ニッケルは自然水中には殆ど存在しませんが、鉱山排水やニッケルメッキ等の工場排水等から混入することがあります。目標値は毒性を考慮して定められています。 ニッケルは、ステンレス綱、めっき、貨幣、顔料、触媒原料等に使用されています。 又、水道では管材及びその他の材料の腐食による汚染があり、大量に摂取すると目眩、嘔吐、急性胃腸炎を引き起こし、発癌性の評価については、金属ニッケルではIARCグループ2B、ニッケル化合物ではグループ1にそれぞれ分類されています。
4 亜硝酸態窒素 亜硝酸態窒素は水中に含まれる亜硝酸イオン中の窒素の量であり、低濃度でも影響があることが懸念されている為、基準項目とは別に目標値が定められております。目標値は毒性を考慮して定められています。 亜硝酸態窒素は、腐敗動植物、窒素肥料、生活排水等に由来する水中の有機性窒素化合物の分解によって生成されます。 これらに含まれる窒素化合物は、環境中で化学的・微生物学的に酸化及び還元を受け、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素等になり、摂取すると体内で食物中のタンパク質に含まれるアミン類と結合し、発癌物質であるニトロソアミンを生成したり、急性毒性を引き起こす危険性があります。塩素処理により容易に硝酸態窒素へと酸化されるので、通常の浄水処理により除去され、残留塩素のある浄水には存在していません。
5 1,2-ジクロロエタン 1,2-ジクロロエタンは、揮発性有機化合物で、主に塩化ビニルモノマーの原料として使用されるほか、その他の合成樹脂原料、有機溶剤、殺虫剤、金属の脱脂洗浄等等に使用されています。目標値は発癌性を考慮して定められています。 環境中には、貯蔵タンクからの漏出や工場排水等により放出される恐れがあります。 1,2-ジクロロエタンが地表水を汚染した場合は比較的容易に大気中に揮散しますが、土壌吸着性は低く、土壌を浸透し地下水に進入すると安定な形で閉じ込められる為、長期間にわたり汚染が継続します。健康影響は目眩、吐き気、嘔吐等があります。
8 トルエン トルエンは揮発性有機化合物で石油の一成分であり、塗料、染料、香料、接着剤、医薬品等等の原料に使用され、目標値は毒性を考慮して定められています。 健康影響としては、急性暴露により、頭痛、吐き気、錯乱等の症状を引き起こします。
9 フタル酸ジ(2-エチルヘキシル) フタル酸ジは揮発性有機化合物で、プラスチックの可塑剤として使用されています。目標値は環境ホルモン(内分泌撹乱作用)の疑いを考慮して定められていて、 土壌、大気中の存在量は少ないとされています。 可塑剤として、ポリ塩化ビニルフィルム、シート、レザー、ホース、機械器具部品、日用雑貨等に使われ、又、農薬、化粧品、染料、印刷インク等の溶剤や保留剤としても使用されています。 大量摂取により、胃腸、肝臓障害等の報告例があります。
10 亜塩素酸 亜塩素酸は、消毒剤として用いる二酸化塩素や次亜塩素酸ナトリウムの分解生成物として生じ、目標値は毒性を考慮して定められています。 亜塩素酸は、主に漂白剤として使用されていて、亜塩素酸塩、塩素酸塩から合成される二酸化塩素を浄水過程で酸化剤として使用した場合には、分解生成物として亜塩素酸イオン、塩素酸イオンが生成される為、検査を行うことが望ましいとされている項目です。 赤血球中のヘモグロビンが亜塩素酸塩により酸化され、メトヘモグロビンを形成することによる中毒症が知られています。
12 二酸化塩素 二酸化塩素は、水の消毒や紙パルプ、油脂類、澱粉等の漂白に広く使用され、目標値は毒性を考慮して定められています。
13 ジクロロアセトニトリル ジクロロアセトニトリルは、水中の特定有機物であるフミン物質、藻類、アミン酸と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物です。目標値は毒性を考慮して定められています。 ジクロロアセトニトリルは時間の経過と共に、又、水温が高い程、生成量は増加しますが、トリハロメタンほど顕著ではありません。 更にジクロロアセトニトリルは土壌や汚泥等にはあまり吸着せず、生物への濃縮もあまり大きくないと考えられています。
14 抱水クロラ−ル 抱水クロラ−ルは、水中の有機物と消毒剤の塩素が反応して生成される消毒副生成物で、鎮静剤、睡眠薬等の医療用薬品、農薬等の原料として使用されています。 目標値は毒性を考慮して定められています。
15 農薬類(102種類) 水道水で検出される可能性が高い農薬102種類についてそれぞれの目標値を設定し、総農薬方式という評価方法が採用されています。目標値は地域の状況を適切に考慮して設定した測定対象農薬について、総農薬方式により検出指針値が1を超えないように定められています。 水源水域で使用される可能性のある除草剤、殺虫剤、殺菌剤等を検査対象としています。
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16 残留塩素 残留塩素とは、塩素消毒後に水道水中に残留した有効塩素のことで、次亜塩素酸等の遊離有効塩素(遊離残留塩素)とクロラミンのような結合有効塩素(結合残留塩素)に区分されています。 残留塩素の測定にはDPD法、ポーラログラフ法及び吸光光度法があり、衛生上の措置として給水の残留塩素を遊離残留塩素として0.1mg/l(結合残留塩素の場合は0.4mg/l)以上保持するよう水道法施行規則17条で規定していますが上限は決まっていません。 残留塩素の目標値は臭いの観点から定められています。
17 カルシウム、マグネシウム等(硬度) カルシウム、マグネシウム等(硬度)の水質基準値は、水道法では石鹸の泡立ちへの影響を考慮して定められいますが、目標値は美味しい水の観点から定められています。
18 マンガン及びその化合物 マンガン及びその化合物の水質基準値は、水道法では着色を防止する観点から定められていますが、より質の高い水道水の供給を目標として定められています。
19 遊離炭酸 遊離炭酸とは、水中に溶解している二酸化炭素のことで、目標値は美味しい水の観点から定められています。 遊離炭酸は炭酸塩や有機物質が分解して発生した二酸化炭素や空気中の二酸化炭素等が水中に溶解することに起因します。地下水では有機物の分解等により一般に多く存在しており、遊離炭酸には水中のアルカリ化合物と反応して炭酸化合物を生成させるような腐食性のある侵食性遊離炭酸と、腐食性のない従属性遊離炭酸があります。
20 1,1,1-トリクロロエタン 1,1,1-トリクロロエタンは揮発性有機化合物で、地下水汚染物質の1つです。ドライクリーニング剤、繊維のしみ抜き、金属脱脂洗浄剤等に使用されており、目標値は臭味発生防止の観点から定められています。 1,1,1-トリクロロエタンの健康影響としては、吐き気、下痢、目眩、ふらつき等の症状があります。
21 メチル-t-ブチルエ−テル メチル-t-ブチルエ−テルは、ガソリンのオクタン価向上剤やアンチノック剤、ラッカー混合溶剤の混和性改良材等に使用されており、目標値は臭味発生防止の観点から定められています。 健康影響については、毒性評価が詳細にされていないのが現状です。
22 有機物等(過マンガン酸カリウム消費量) 過マンガン酸カリウム消費量は、水中の有機物や還元性物質(被酸化性物質)の量を酸化させるのに必要な過マンガン酸カリウムの量として表したもので、一般に有機物の含有量の指標、又はBOD等と共に汚濁指標として用いられています。目標値は、美味しい水の観点から定められています。 土壌に由来するフミン質を多く含む場合や水道水源にし尿、下水又は工場排水が混入した場合に増加し、有機物の多い水は渋みがあり、又、消毒に用いる塩素の消費量も多くなり、その点で水の味を損なう原因となります。
23 臭気強度(TON) 臭気強度(TON)は、無臭水で希釈し、臭が殆ど感知できなくなるまでの希釈倍数をいい、数値が大きくなる程、臭が強いことを示します。目標値は、美味しい水の観点から定められています。 臭気に対する感受性は個人差があり、又、同一人でも測定時の状態で差異を生じる為、複数人数による試験が望ましいとされています。
24 蒸発残留物 蒸発残留物の水質基準値は、水道法では味覚の観点から定められていますが、目標値は美味しい水の観点から定められています。
25 濁度 濁度の水質基準値は、水道法では肉眼で殆ど濁りを感じないことを考慮して定められていますが、より質の高い水道水の供給を目標として定められています。
26 pH値 pH値の水質基準は水道法ても定められていますが、目標値は給水管の腐食防止の観点から定められています。
27 腐食性(ランゲリア指数) 腐食性(ランゲリア指数)は、水の金属腐食性を示すもので、水道施設の維持管理の観点から目標値が定められています。 水のpH値、カルシウムイオン量、総アルカリ度及び溶解性物質から求められるもので、水のpH値とその水の理論的pH値との差を表しています。 腐食性(ランゲリア指数)指数が正の値で絶対値が大きくなる程炭酸カルシウムの析出が起こりやすくなり、又、負の値では炭酸カルシウム被膜が形成されず、その絶対値が大きくなる程、水の腐食傾向は強くなります。
28 従属栄養細菌 従属栄養細菌とは、生育に有機物を必要とする細菌のことで、独立栄養細菌(光合成細菌や化学合成独立栄養細菌等)を除いた細菌のことをいいます。一般細菌が増殖しにくい低水温の水環境においても増殖できる為、原水においては有機汚染指標として、又、配・給水系では衛生状態を捉える指標として用いられています。 浄水処理過程や消毒過程での細菌の挙動を評価するのに適しており、配水系における塩素の消失や滞留の状況を評価することにも適し、水道施設の健全性を判断する為の指標でもあり、水道管内における滞留に伴って増加します。 健康影響については、従属栄養細菌は低温での育成可能菌が多い為、医学領域の細菌のように同定手順は確立されていませんが、多くは無害であると考えられています。
29 1,1-ジクロロエチレン 1,1-ジクロロエチレンは、家庭用ラップ、食品包装用フィルムの原料等に使用される揮発性の有機化合物で地下水汚染物質の1つです。
30 アルミニウム及びその化合物 アルミニウム及びその化合物の水質基準値は、水道法では0.2mg/l以下となっていますが、目標設定では0.1mg/l以下となっています。 アルミニウム及びその化合物は、土壌中に最も多く含まれる金属で、水道水では水処理に用いられる凝集剤に由来して検出されることがあり、白濁の原因となります。又、鉱山排水、工場排水、温泉水等からも混入します。 アルミニウム及びその化合物は、自然水中の含有量は少量ですが、地球上に広く分布し、地球の表面に存在する元素で3番目に多く、金属では最も多い金属元素です。比重が2.6で、錆にくく、かなり丈夫なので航空機、自動車、建築物等に使われています。 アルミニウムの化合物である明礬は昔から水の清澄剤として、又、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウムも水道水の水処理剤として用いられていますが、濃度が高いと白濁水の原因となってしまいます。
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